ラベル TRIZ文献 の投稿を表示しています。 すべての投稿を表示
ラベル TRIZ文献 の投稿を表示しています。 すべての投稿を表示

2012年4月18日水曜日

『TRIZ - イノベーション技術』 10.2 ステップ4

ステップ4
 ジョンは、自分の飛ぶ能力を試してみたかった。彼の最初のテストは速度についてのものだった。テストをしてみたこころ、疑問が湧いた。コントロールを失う直前の速度はどれくらいだったのか? どれだけ高く飛ぶことができたのか? これらの質問に対する答えは、さまざまな飛行試験を実施することにより得られた。ジョンは粘り強かった。努力に努力を積み重ね、自分の能力の限界に挑んで飛んだ(図10-2-3)。

10-2-3 ジョナサンは自分の飛行能力を試す

コメント
 ジョナサンの見解によれば、飛行速度が時速70マイル(70mph)よりも高くなければなりません。既存の飛行技術では70mphを超える速度を達成することはできませんでした。これが、ジョナサンが最初に定義、定式化した、分析すべき問題でした。創造的な人物は、問題を定義、定式化、分析して解決策を創出することができます。ジョンの最初の問題は、日々の生活に関係ある技術的なものでした。私達の誰もがこの種の問題に遭遇したことがあるでしょう。
結論/要件 
 創造的な人物は、強い好奇心を持つべきでしょう。その人の周りの環境は、創造性と資源の発掘を支援するものであることが望まれます。ありきたりな状況では創造力が停滞してしまうので、刺激的な環境でもあることが望まれます。創造的な人物は、既存システムの改善や新システムの創造に関連したプロジェクトに対する仕様要件を定式化してパラメーターを決められるようになるべきです。これは、適切な問題を定式化するための第一歩となります。
創造的人物の特徴
 TRIZの技能を実際のシステム開発に適用しようとする強い好奇心と関心を絶えず抱いている
原文出典: http://www.triz.com.tw/isak/preview.pdf

2012年4月17日火曜日

『TRIZ - イノベーション技術』 10.2 ステップ3

ステップ 3
 かもめのジョナサンは飛行技術を通じて自分の腕前を見せたかった。彼の両親は、彼のことを非常に変わっていると思った。彼らには、彼の切望の根底にある動機が理解できなかったのだ。だって、食べ物を得るためでなかったら飛ぶことに何の意味があるのだろうか?(図10-2-2

10-2-2 ジョナサンの両親は彼に不満 …. 食べ物を獲得することにではなく、飛ぶことに彼は時間を費やす

コメント
 最初のうちですら、楽して創造的人物でいられることは殆どありません。社会は、全体として、また、家族や友人を通じて私達に習慣、伝統、規則を押しつけてそれに従わせようとするからです。
結論/要件 
 仮に、私達の父母や教師が想像性のある人物ではなかったとしましょう。彼らは、典型的な人生を送って成功するキャリアを確実に手にする方法を私達に教えてくれることでしょう。ともあれ、彼らを敬うべきです。私達のために最善を尽くしてくれているのですから。でも、私達は、家族や友達の域を超えて創造的に成長することができるはずです。そして、子供達が私達の能力を超えて創造的に成長しやすい環境を整えることも可能なはずです。私達が自身の独創的な方法に身をゆだねれば、それは子供達にとっても良い結果をもたらすこととなるでしょう。
創造的人物の特徴
 他人の意見に振り回されることなく、創造的な人生を歩むことができる.

原文出典: http://www.triz.com.tw/isak/preview.pdf

2012年4月16日月曜日

『TRIZ - イノベーション技術』 10.2

10.2.   第1部: 創造的人物の形成

ステップ1
 典型的な朝だった。かもめの群れは漁船が到着するのを辛抱強く待っていた。漁船が現れると、かもめ達はホットスポットに群がり、一切れでも多くの食べ物を得ようと必死だった(図10-2-1)。

10-2-1 かもめの群れにとっての典型的な朝 ― 食べ物のことで頭が一杯

コメント
 私達人類を構成する大半の人々が毎日のように送っている生活はこんな感じです。動物界(猿、犬、猫、イルカ、… かもめ)の習慣となっている生活もこんなものです。即ち、私達の生理的要求に従う生活です。

結論/要件
 身体の奴隷にはなりたくないですね。人類は過去、私達の生活をより快適にするものを創造してくれています。私達もまた何か、現世に生きる人や後世に役立つことを何かしら成したいものです。
創造的人物の特徴
 単に生き長らえるだけの固体以上のものである

ステップ2
 ジョナサンは他のかもめとは違っていた。食べ物をあさるという、生活に欠くことのできない行動は、彼にとってさして重要ではなかった。彼が本当に知りたかったのは飛行するための技術だった。彼の切なる願いであり、大好きな楽しみでもあったのは、飛ぶことだった。

コメント
 これが大衆と創造的人物の第一の、そして最大の違いです。飛行は、大衆にとっては食べるための手段に過ぎませんが、創造的人物にとっては楽しみなのです。
 
結論 / 要件
 創造的な人生の出発点において私達は最初の目的や目標、即ち、最初の飛行を定めます。私達のまわりには、数多くの様々な目的、目標、未解決問題が存在します。私達は、この中から自分にふさわしく、かつ、社会に役立ちそうなものを一つ選び出し、知力と創造力をそれに投入し始めます。自分が選択したものは好きになりましょう。好きになれないようであれば、別のものを選び直すことを考えましょう。
創造的人物の特徴
 真の目的や目標を常に(少なくとも一つ)抱いている

原文出典: http://www.triz.com.tw/isak/preview.pdf

2012年4月15日日曜日

『TRIZ - イノベーション技術』 10

10. 創造的人物の育成
大理石の中に天使が見えたので、彼が自由の身となるまで彫り続けた” ― ミケランジェロ

10.1. はじめに
「朝でした。昇りかけた太陽が穏やかな海の小波と交り、金色に輝いていました。」
 このような出だしでリチャード・バック(Richard Bach)は、創造的な生き物であるかもめのジョナサン(Jonathan Livingston Seagull)について記した彼の素敵な物語を書き始めています。Genrich Altshullerと私にとって、この物語は私たちのお気に入りとなりました。
 この本に関する遍歴はちょっと変わっています。カリフォルニア州のベルモント岸に住んでいた1959年にリチャード・バックが岸近くを歩いていると、「かもめのジョナサン」と言う声が聞こえてきました。これに続いて彼は、明け方に単独飛行するかもめの白昼夢のようなものを見ました。バックは、自分の胸を一杯にしてしまったこの物語を著さなければならないと感じ、かもめのジョナサンの第一部となる「群れからの追放」までを書きおろしました。ところが、聞こえてきた声は、聞こえ始めたのと同じくらい急激に聞こえなくなってしまいました。バックは8年後、そこから1,500マイルも離れたアイオワにおいて、同じような形で話の続きを夢で見ました。
 リチャード・バックは、読者やファンの手紙に返信する過程で、この作品においては彼の他の作品とは違い、既に著した内容以上のことを何一つ書き足せないことに気付きました。かもめの着想は彼のものではなかったのでした。この作品を記している間、彼は作者というよりも一種の媒体のような役割を果たしていたのでした。
 私は、TRIZの研修プログラムを充実させるために、バックによるかもめのジョナサン物語に基づいた創造的人物育成(Creative Person Development (CPD)講座を開発しようと長年構想していました。この物語は多くの言語に翻訳された人気あるもので、ジョナサンの生涯における節目を容易にたどれるようになっています。
 私が2009年に初めて用意したCPD講座について以下の3節で説明します。3部(1. 創造的人物の形成 2. 天に向かって高く、完璧を目指して 3. 教師たれ)に渡る計49ステップで構成されています。各ステップにおいては、この物語の該当箇所の引用または概要とそれに対するコメント、創造的人物との関係、そして創造的人物の関連する特徴について示してあります。

原文出典: http://www.triz.com.tw/isak/preview.pdf

2012年4月14日土曜日

『TRIZ - イノベーション技術』 例5-2-4

5-2-4 α粒子を放出するセラミックのカバー
 マイクロチップのセラミックパッケージには天然放射性同位体が含まれています。この放射(α粒子)が電子機器の動作に悪影響を与えかねません(図5-2-8)。

5-2-8 マイクロチップのセラミックパッケージに含まれる天然放射性同位体が悪影響を及ぼす

 放射性同位体(S1)とマイクロチップ(S2)の間の作用(損傷する)は有害なので、無くすか低減させるべきです(図5-2-9)

5-2-9 損傷する’ 作用が有害なので、無くすか低減させるべきであるマイクロチップ損傷に対する物質―場のモデルと分析

原文出典: http://www.triz.com.tw/isak/preview.pdf

2012年4月13日金曜日

『TRIZ - イノベーション技術』 例5-2-3

5-2-3 自動車用ピストンが相当な熱負荷と機械的負荷を受けています。このため、ピストン表面の酸化が促進されてしまい、酸化により、ピストンの耐久性が低下してしまいます(図5-2-5)
5-2-5 侵攻性の 酸素 / / 燃料媒体におけるピストン表面の酸化

 問題に対する適切な記述と絵がそろっているので、物質―場モデルを構築して物質―場分析を行う準備が整いました(5-2-6)この具体例では、酸素、酸、燃料(S1)とピストン表面(S2)の間に存在する作用(酸化する)が有害なので、無くしてしまうか、低減させるべきです。
5-2-6 酸化する’ 作用が有害なので、無くしてしまうか、低減させるべきである、ピストン表面酸化に対する物質―場のモデルと分析

 解決案の一つ(図5-2-7)は、酸化に対する抵抗を強めるために、真空熱蒸着を利用してピストンの表面に膜を形成するというものです。膜の材料としてはニッケル基合金などの金属が適していて、ピストンの耐久性を向上させてくれます。

この解決策のアイデア:
 新たな外部物質(ニッケル合金膜)S3S1S2の間に入れる
5-2-7 問題(ピストンの表面酸化)に対する物質―場のモデルと分析から、新たな物質S3(ニッケル合金膜)をS1S2の間に入れるという解決案に対する物質―場モデルへの移行

原文出典: http://www.triz.com.tw/isak/preview.pdf

2012年4月12日木曜日

『TRIZ - イノベーション技術』 例5-2-2

5-2-2 歯を磨くプロセス(図5-2-3)
 歯ブラシ(毛先)がツールS1、歯がプロダクトS2で、機械場(ブラッシング)がS1S2 の相互作用の場になります。

5-2-3 歯磨きの物質―場モデル

 例5-2-15-2-2では、システムがどのように機能するかを表す現状の物質―場モデルを示しています。次の段階は、この状況下に存在する問題を記述することです。これを行うには、現状の物質―場モデルを分析し、現状抱えている何かしらの対立や矛盾を含むようにモデルを変えます。こうすることにより、物質―場モデルの構築とこのモデルに対する物質―場分析を同時に行うことになります。構成要素間の相互作用を分析することが、与えられた状況のほぼ全ての問題を認識するための適切な方法です。歯磨きの物質―場モデルの例を見てみましょう(図5-2-4):
  • 磨くは有益機能ですが、磨く性能については不満なので、この機能を改善したい
  • 歯ブラシで歯を磨くと歯茎を傷めかねない。この有害作用を無くすか低減させるべき
5-2-4 磨く機能が不充分なので改善すべきであり、傷める機能が有害なので無くすか低減させるべきである物質―場のモデルと分析

原文出典: http://www.triz.com.tw/isak/preview.pdf

2012年4月11日水曜日

『TRIZ - イノベーション技術』 5.2

5.2. 物質場のモデリングと分析

 物質―場モデルには、互いに作用する以下の2つの構成要素のグループが含まれています:

最初の構成要素グループ : 物質
物質 は、分子、水、気体、砂、コンピュータ、ペン、車、犬、月、車輪など任意の有形物であり得ます。

2つ目の構成要素グループ : 
は、エネルギー源を表していて、通常、磁気、電気、力学、化学、熱、原子力、音響などのモデルで用いられているエネルギーの種類により識別されます。場の、より詳細な一覧を6.5節に掲載します。

 モデルにおいては、‘S’ という文字が物質を表し、’F’ という文字が場を表します。
 物質―場モデル は、状況、問題、そして解決策を抽象的な図式で表現します。
 最も単純な物質―場モデルには、以下の3つの基本構成要素が含まれています(図5-2-1):
  1. 第1物質(S1: プロダクトを生成するために使われる、あるいは、プロダクトのパラメーターを制御、測定、変更するために用いられるツール
  2. 第2物質(S2: 生成される、あるいは、制御、測定、変更されるプロダクト
  3. 場(F: 第1物質と第2物質の間の作用で用いられるエネルギー
 基本構成要素が2つ以下しか無い場合、そのモデルは動作可能なシステムを表していません。
5-2-1 3つの基本構成要素を含む物質―場モデル: 物質S1(ツール)、物質S2(プロダクト)と場F 。物質―場モデルを用いて状況、問題、そして解決策を表すことが可能。

5-2-1 妻ガリーナの着座(図5-2-2)
 このシステムは完全な物質―場モデルであり、機能しています。この具体例では、椅子がツールS1、ガリーナがプロダクトS2、そして重力場Fが両者を支えています。
5-2-2 妻ガリーナが椅子に座っている状況に対する物質―場モデル

原文出典: http://www.triz.com.tw/isak/preview.pdf