アイデア創出において注意すべき点として、発明原理をシステム全体に対してではなく、技術的矛盾を生じている特定の要素に対して適応することがあげられます。
自分がすでに着想したアイデアの確認用として使うことだけで終わらないように、発明原理の指針に用いられている言葉をできるだけ忠実に解釈するようにしましょう。
マトリックスのあるセル内に複数の番号が記載されている場合は、それらに対応する発明原理が相補的な提案となっていることもあるので、これらが指し示す方向性を組み合わせることもできます。
●例 「製品の耐久性向上」(続き)
「耐久性に対する設計戦略の大半では、本来の仕様よりも材料の質を高めたり、分量を増やしたりする。最も一般的な耐久性問題解決策は、強度を増すための材料追加である。」
何が良くなる(何が「良い」)? → システムの強度が増す(良くなる) ...
何が悪くなる(何が「悪い」)? → ... システムの重量が増える(犠牲になる)
技術パラメーター - 改善特性 → 14. 強度
技術パラメーター - 悪化特性 → 2. 静止物体の重さ
役立ちそうな発明原理の番号 → 40, 26, 27, 1
●発明原理(Inventive Principle: IP)からの一般的解決アイデア
・IP40 複合材料
軽量化により長寿命や恩恵を与えることができそうな製品に対して軽い複合材料を用いたり、廃棄物から新たな複合物質を作り出したりします。
・IP26 複製(コピー)
画面プロンプトを用いてキーの数を減らすことにより、電子インターフェースにおける機械的部品を非機械化したり、じょうぶなタッチスクリーンとソフトウェアだけを用いたりします。
・IP27 使い捨て(廉価で短寿命)
製品が長寿命であるべきか否かを判断します。
既存の物流や奨励策を活用して製品の回収率を高め、リユース、アップグレード、リサイクル用の製品や構成要素を設計します。
・IP01 分割
組み立てと寿命到達時の分解が容易なように物体をユニット式にします。
(寿命末期戦略のほとんどは構成要素や物質の容易な分離に依存しています)
●橋用の複合材料
繊維強化ポリマー(Fiber-Reinforced Polymer: FRP)複合橋甲板の特長:
- 軽量(コンクリート甲板の1/5の重さ)
- 高い耐腐食性と凍結融解サイクル耐久性
- 短期間で設置可能
- 加工と運搬が容易
また、複合橋甲板は橋の生涯にわたる耐久性向上、維持費低減にもつながります。
Copyright notes
This book has been developed in the frame of the TETRIS project funded by the European Commission—Leonardo da Vinci Programme.
The partners of the project consortium are:
AREA Science Park (Italy) www.area.trieste.it (project coordinator)
ACC Austria Gmbh (Austria) www.the-acc-group.com
European Institute for Energy Research - EIfER (Germany) www.eifer.uni-karlsruhe.de
Fachhochschule Kärnten (Austria) www.fh-kaernten.at
Harry Flosser Studios (Germany) www.harryflosser.com
Higher Technical College Wolfsberg (Austria) www.htl-wolfsberg.at
Jelgava 1. Gymnasium (Latvia) www.1gim.jelgava.lv
Siemens AG, Sector Industry, Industrial Automation and Drive Technology (Germany) w1.siemens.com/entry/cc/en/
STENUM Environmental Consultancy and Research Company Ltd (Austria) www.stenum.at
Technical Institute for Industry “Arturo Malignani” (Italy) www.malignani.ud.it
The educational center for adults of Jelgava (Latvia) www.jrpic.lv
University of Florence (Italy) http://www.dmti.unifi.it/
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