第2部
ARIZ = プログラム + 情報 + ...
講師: Genrich Saulovich Altshuller(発明手法公共研究所長)
発明家は試行錯誤により問題を解こうとします。
5メートル飛び上がろうとしている人を想像してみてください。
これは人間の能力を超えています。
これは問題から解決策へ直接飛ぼうとしているようなものです。
だれも5メートル飛び上がることはできません。
でも、私たちははしごを使うことができます。
0.5メートルごとの段を使えば...
...だれでものぼることができます。
つまり、発明家にもはしごが必要なのです。
すなわち、複雑な問題を扱うプログラムが必要です。
『5メートル』問題をいくつかの手順に分けるプログラムです。
これには整理された創造的なプロセスが必要です。
このプログラムは1946年に我が国で考えだされました。
つい最近まで、このプログラムは審議中でした。
二つの理系校が反対したのです。
その一つは創造性が血液化学により決まるとし、
もう一つは発明家が異常であると主張しました。
いずれの言い分にも科学的裏付けがありました。
今日、私たちはプログラムが必要であることを知っています...
...複雑で創造的な問題を解くためには。
私たちは創造的なプロセスのためのプログラムを用意しました。
当時、これはとても変に思われました。
このプログラムは完ぺきではありませんでしたが、実際の問題で試されました。
この問題解決アルゴリズム(ARIZ)は次のようにして開発されました:
ARIZは問題解決プロセスを分けます...
...50の連続する手順に。
これらの手順のひとつを見てみましょう。ちょっと変わってはいますが。
実は問題を終わりから解き始めるのです。
どうしたら問題を終わりから解くことができるでしょうか...
...解決策を知らないのに。
真の解決策は知らないのです。
でも、理想的な結果がどうあるべきかを想像することはできます。
達成不可能な夢、空想、アイデアに過ぎないかも知れません。
でも、理想的な結果に対する想像力豊かな構想です。
これが強力な解決策の可能性を生み出すのです。
次のような問題を考えてみましょう:
冷却装置があります。
冷媒の漏れを検出するシステムが必要です。
装置にはパイプコイルがついています。
冷却装置の仕組みを皆さんご存知でしょうか?
冷媒はパイプコイルを通して装置内に運ばれます。
システムから冷媒のしずくが漏れています。
漏れている箇所をすばやくそして正確に見つけなければなりません。
学生「冷媒はフロンですか?」
講師「何か他に考えられますか?」
学生「つなぎ目にペンキを塗ってはどうでしょうか?
フロンが反応してペンキの色が変わります。」
講師「では、問題を変えてみましょう。
この中からシンデレラを見つけるにはどうすればよいでしょうか?
シンデレラはどこにいるでしょうか?」
学生「『私がシンデレラよ』と言ってもらう必要があります。」
講師「呼び出せばこたえてくれるでしょう。
では、理想的な結果を考えてみましょう。
理想的にはこれをどのように実現できるでしょうか?」
学生「シンデレラしかいなければいい。」
講師「そうですね。ここにはシンデレラだけがいるということですね。
それでは、冷却装置の問題に戻りましょう。
フロンのしずくがシンデレラだとしましょう。
よろしいですか。何も見えない状況を作り出すことができます。
明りを消しさえすれば真っ暗になります。
さあ、ここでどうすればしずくが見えるでしょうか?」
学生「発光物質を取り入れればいい。」
講師「これがこの問題に対する解決策です。
究極の理想解を明確に考えてみることが大いに役立ちました。」
動画をご覧になるには以下のURLをアクセスしてください:
http://www.youtube.com/watch?gl=GB&hl=en-GB&v=zYkd6aVObMg&feature=related
2009年10月25日日曜日
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