2009年10月18日日曜日

TRIZのお話2: ニーナちゃんが大学で ― 試験の時間


我々は、映像に包まれるような新しい視聴覚研究室の建設を考えている。
その研究室は、電車車内の映像シミュレーションのためにフルに活用される予定だ。
その視聴覚研究室には、1人~4人の人が入れるようにする。
そして、実サイズで、室内全方向の内部を忠実にビジュアル化できないといけない。

「コストが安い解決策を設計せよ!」

「えーっと、スクリーンの大きさは最低でも...
 一番背の高い人の身長の1.5倍はないとダメだな...
 視差の影響がでちゃうからね...」

「うーん、でも、スクリーンのコストはサイズが大きくなるとすっごく高くなるんだよね。」

「壁面のスクリーンと天井面のスクリーンの間の隅っこはどうしよう?」

「映像の形の崩れを少なくするためには、斜めのスクリーンも設置しなければならないでしょうね。」

「ますますお金が掛かっちゃうよー!」

「矛盾が発生したようね!
 よりリアルな映像再現のためには、大きな "仮想スクリーン" を使いたい。
  ...でも、実験室に大きな "仮想スクリーン" を設置するお金の余裕なんて無いわ。」

 映像表示の本物っぽさ ⇔ 設備のコスト

●発明原理13番
 問題を解決するために動作を逆さまにする

「小さなスクリーンを採用するとどうなるかしら?」

「そんなの余計にひどくなるだけだよぉ!」

「確かにそうね、でも...
 思いっきり大げさに変えてみましょうよ」

「スクリーンは大きくなきゃいけないけど、小さくなきゃいけない...
 もし、ものすごく大きかったらどうかな?
 もし、ものすごく小さかったら?
 例えば、トランプくらいだったら?」

「えっ、トランプくらいだって?」

「それぞれの人が自分用の...
 個人専用スクリーンを持つの!!!」
 そうよ! 私たちは携帯型の "仮想眼鏡" を採用するのよ!!!」


動画をご覧になるには以下から登録して「TRIZ animations」をアクセス:
http://www.tetris-project.org/

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