2012年4月16日月曜日

『TRIZ - イノベーション技術』 10.2

10.2.   第1部: 創造的人物の形成

ステップ1
 典型的な朝だった。かもめの群れは漁船が到着するのを辛抱強く待っていた。漁船が現れると、かもめ達はホットスポットに群がり、一切れでも多くの食べ物を得ようと必死だった(図10-2-1)。

10-2-1 かもめの群れにとっての典型的な朝 ― 食べ物のことで頭が一杯

コメント
 私達人類を構成する大半の人々が毎日のように送っている生活はこんな感じです。動物界(猿、犬、猫、イルカ、… かもめ)の習慣となっている生活もこんなものです。即ち、私達の生理的要求に従う生活です。

結論/要件
 身体の奴隷にはなりたくないですね。人類は過去、私達の生活をより快適にするものを創造してくれています。私達もまた何か、現世に生きる人や後世に役立つことを何かしら成したいものです。
創造的人物の特徴
 単に生き長らえるだけの固体以上のものである

ステップ2
 ジョナサンは他のかもめとは違っていた。食べ物をあさるという、生活に欠くことのできない行動は、彼にとってさして重要ではなかった。彼が本当に知りたかったのは飛行するための技術だった。彼の切なる願いであり、大好きな楽しみでもあったのは、飛ぶことだった。

コメント
 これが大衆と創造的人物の第一の、そして最大の違いです。飛行は、大衆にとっては食べるための手段に過ぎませんが、創造的人物にとっては楽しみなのです。
 
結論 / 要件
 創造的な人生の出発点において私達は最初の目的や目標、即ち、最初の飛行を定めます。私達のまわりには、数多くの様々な目的、目標、未解決問題が存在します。私達は、この中から自分にふさわしく、かつ、社会に役立ちそうなものを一つ選び出し、知力と創造力をそれに投入し始めます。自分が選択したものは好きになりましょう。好きになれないようであれば、別のものを選び直すことを考えましょう。
創造的人物の特徴
 真の目的や目標を常に(少なくとも一つ)抱いている

原文出典: http://www.triz.com.tw/isak/preview.pdf

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