5.1. はじめに
産業や科学の様々な領域に存在する何千もの各種システムには何百万もの多岐にわたる問題が存在します。でも、これらたくさんの問題を記述する図式モデルとそれらに対する解決策を示す変形図式モデルの数は限られています。これが、標準解法の主たる考え方であり、標準解法の殆どがこのような図式モデルの対を表しています。
標準解法システムは、似通った標準的な問題のみならず、非常に複雑な問題をも解決するためのTRIZのツールです。標準解法は、特定の技術分野に関連付けられているわけではないので、ある技術分野から別の技術分野へ有効な解決策を持ち込むのに役立ちます。
大半の標準解法の記述は以下の二つの部分により構成されます(図5-1-1):
- この特定な標準解法の使用が勧められる問題状況に対する抽象的な記述と図式モデル
-
その問題状況をお勧めの方法で変形した場合に得られる解決案の図式モデル
アルトシュラーとそのチームは76の標準解法を見出して文書化し、以下の5つのクラスに分類ました:
- クラス1 基本的(単純な)物質―場モデルの構築、変形および削除 - 2グループ、13項目
- クラス2 物質―場モデルの展開 - 4グループ、23項目
- クラス3 上位システムやミクロレベルへの遷移 - 2グループ、6項目
- クラス4 システム(およびシステム内で)の検出や測定のための標準解法 - 5グループ、17項目
- クラス5 標準解法適用のための指針 - 5グループ、17項目
原文出典: http://www.triz.com.tw/isak/preview.pdf
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