2010年2月8日月曜日

風防

前回と同じクラス1-2「有害作用の除去」に属する別の標準解法のひと月ぶりの(再)紹介です:

・標準解法1-2-2 「既存物質の改良による有害作用の除去」

有害作用の除去は、悪さをしようとするツールが作用対象に対して、望ましくない効果を何も及ぼさないように物質-場システムを改良することにより行います。

物質-場モデル内の二つの物質間に有用な作用と有害な作用が働いていて、この二つの物質を接触させなくてもよい場合、これらの間に、第一または第二の物質を改良して得られる第三の物質を挿入することにより問題を解決できます。




標準解法1-2-2: 既存物質の改良による有害作用の除去

●例「風防」

オートバイの前面に風防が取り付けてあったりしますよね。風防は、スピードとともに増大する風圧を緩和してくれます。でも、実はこれが厄介な乱流のもととなっています(下図)。
乱流があまり発生しないようにするためにはどうすればよいでしょうか?





http://www.motorcyclecruiser.com/tech/0905_crup_motorcycle_fuel_economy/photo_03.html

・解決策

この例では、風防は二つの作用をします: まず、ライダーへの風圧を和らげるという有用な作用、そしてもうひとつは、乱流を発生させるという有害な作用です。これは、物質-場的には、左下図のように、S1の風防が機械場を介してS2のライダーを風圧から保護すると同時に乱流に巻き込んでしまうモデルとして表せます。

標準解法1-2-2に従えば、S1またはS2を改良して風防の有害作用を取り除くことになりますが、ライダーの特性を勝手に変えられないでしょうから、S1のほうしかいじれませんね。これを何とか改良して乱流の発生をおさえてみましょう(右下図)。




S1が生じる二次的有害作用の除去に標準解法1-2-2を適用した例

風防の下部に穴を開けると空気が風防の内側も流れることができるので風防の上部における渦の発生をおさえることができます(下図)

Copyright notes

This book has been developed in the frame of the TETRIS project funded by the European Commission—Leonardo da Vinci Programme.
The partners of the project consortium are:
AREA Science Park (Italy) www.area.trieste.it (project coordinator)
ACC Austria Gmbh (Austria) www.the-acc-group.com
European Institute for Energy Research - EIfER (Germany) www.eifer.uni-karlsruhe.de
Fachhochschule Kärnten (Austria) www.fh-kaernten.at
Harry Flosser Studios (Germany) www.harryflosser.com
Higher Technical College Wolfsberg (Austria) www.htl-wolfsberg.at
Jelgava 1. Gymnasium (Latvia) www.1gim.jelgava.lv
Siemens AG, Sector Industry, Industrial Automation and Drive Technology (Germany) w1.siemens.com/entry/cc/en/
STENUM Environmental Consultancy and Research Company Ltd (Austria) www.stenum.at
Technical Institute for Industry “Arturo Malignani” (Italy) www.malignani.ud.it
The educational center for adults of Jelgava (Latvia) www.jrpic.lv
University of Florence (Italy) www.dmti.unifi.it

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