2010年2月23日火曜日

可動式シャッター

 今回は、前々回のクラス2「システムの進化」に属する標準解法2-2-4の発展形を別の例で見てみましょう。前々回の例はすでに柔軟な傘を更に柔軟にするという内容でしたが、今回は「システムの柔軟性の向上」で最初に取り上げたシャッターを更に柔軟にしてみましょう。

・標準解法2-2-4' 「(柔軟な)システムの柔軟性の向上」

 (柔軟な)物質-場システムの可動性を向上(すなわち、自由度を増大)させて、より柔軟で素早く変化するシステムへ遷移させることにより、(柔軟な)物質-場システムの効率を改善することができます。
標準解法2-2-4' (柔軟な)システムの柔軟性の向上

●例「可動式シャッター」

 日差しの強さや太陽の高さに応じて羽根板の角度を調整できる可動式シャッターを使って部屋の中に差し込む光をちょうど良い強さに保つことができます(下図)。でも、左右それぞれの羽根板の角度を調整したり、シャッターを全開閉する前後で窓を開け閉めしたりするのは面倒です。

 部屋の中に差し込む光の調整やシャッターの全開閉をできるだけ楽に行うにはどうすればよいでしょうか?











可動式シャッター

・解決策:

 この状況の物質-場モデルは、下図上部のように、太陽光(S1)、可動式シャッター(S2)およびこれらの間に作用する電磁的場として表わすことができます。シャッターを用いて、電磁的場により太陽光が部屋の中に差し込まないようにします。標準解法2-2-4' を適用して、シャッターの柔軟性を向上させたいところです。
 でも、どうすれば柔軟性を向上させることができるでしょうか?

 羽根板の角度だけでなく間隔も変えられるようにすると良さそうですね(下図下部)。
シャッター(S2)に標準解法2-2-4' を適用した例

 (柔軟な)システムの効率を改善するためには自由度を加えます。羽根板を等間隔で枠に固定するかわりに紐でつなぎ合わせば、下端を上下させるだけで、調整する窓の範囲を変えることができます(下図)。











ベネチアンブラインド

 ブラインドを窓の内側につければ、操作時に窓を開閉しなくても済みますね。


Copyright notes

This book has been developed in the frame of the TETRIS project funded by the European Commission—Leonardo da Vinci Programme.
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AREA Science Park (Italy) www.area.trieste.it (project coordinator)
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Fachhochschule Kärnten (Austria) www.fh-kaernten.at
Harry Flosser Studios (Germany) www.harryflosser.com
Higher Technical College Wolfsberg (Austria) www.htl-wolfsberg.at
Jelgava 1. Gymnasium (Latvia) www.1gim.jelgava.lv
Siemens AG, Sector Industry, Industrial Automation and Drive Technology (Germany) w1.siemens.com/entry/cc/en/
STENUM Environmental Consultancy and Research Company Ltd (Austria) www.stenum.at
Technical Institute for Industry “Arturo Malignani” (Italy) www.malignani.ud.it
The educational center for adults of Jelgava (Latvia) www.jrpic.lv
University of Florence (Italy) www.dmti.unifi.it

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